いきいき人生
ライフ・アクト

朝日新聞(07年8月 7日)

朝日新聞2007年8月7日の30ページ神奈川版で紹介されました。

世界唯一の「風鈴演奏家」
厚木の吉田さんレパートリーは50曲


「世界で唯一の風鈴演奏家」を名乗るミュージシャンが厚木市にいる。夏本番を迎えた8月、涼しげな音色が人気を呼び、吉田慎さん(39)は日本各地を飛び回っている。(須田世紀)

  ちーんちーん、りりりり……。両手に持った鳥の羽根で風鈴の短冊をなでると、澄んだ音色があたりに響く。透明なガラスに涼やかな絵が描かれたもの、鋳物製、棒状のものなど色や形は様々。曲目によって多少違うが、11種類、30個の風鈴が吉田さんの楽器だ。レパートリーはオリジナルを中心に約50曲ある。

  4年前に風鈴演奏を思い立った当初、鳴らすのに息を吹きかけた。しかし「息が続かない」ので断念。次はうちわ。いい音は出るのだが、周りの風鈴まで鳴ってしまうため、演奏には不向きであきらめた。パソコン用のはたきでなでてみたらちょうど良かったことから、見た目も考慮して最終的には現在の鳥の羽に落ち着いた。

  風鈴の音色には、心臓の鼓動や川のせせらぎに含まれる「1/f(エフ分の1)ゆらぎ」という波動があり、感情や情緒を安定させる「癒やし効果」があるという。音楽ホールのほか、老人施設などでも演奏する機会が多い。

  吉田さんは、中学生の頃から音楽家を目指して曲づくりに励んできた。大人になり、音楽だけでは食べてはいけず、横浜の食品会社に勤めながらライブ活動などを続けてきた。

  子どもの頃からにぎやかな場所が苦手で、自然や静かな所が好きだった。曲作りでもシンセサイザーでは物足りず、自然に近い音を求めた。試しに使った風鈴が、イメージにぴったり合って、のめり込んだ。CDや演奏会の収入が会社の給料を超え、3年前に会社を辞めた。

  8月は20回の演奏会がある。福島や長野、茨城など大抵のところは風鈴を積んだ自分の車で駆けつける。ただ、依頼はどうしても夏場に集中する。中学2年生の長女を筆頭に、2女1男の父親だ。毎月25日に生活費を入れると決めている。「演奏だけしているわけにはいかない」

  食品会社でマーケティング担当をした経験を生かして、CDを買ってくれた人やファンのデータをパソコンで管理し、新しいCDの発売や演奏会のお知らせをメールで送る。内容も地域や人によって変えている。

  「需要はある。ただ、風鈴の演奏で食べていこうと思うなんて僕ぐらいでしょう」。競争相手がいないから、と照れ笑いする。夢は「世界各地を家族で演奏してまわり、風鈴の素晴らしさを広めること」。


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